壺口瀑布(Hukou Waterfalls)2000.8

 


山西省側から見た滝。向こうのビルは観瀑舫酒店。ここ10日間雨がなかったらしく、水の量 は少なかった。


滝から歩いて30分ほどの所にあった小さな集落。住居はヤオトンです。


近くで見る滝は まるでココアのような色。のどが乾いていたので、美味しそうに見えました。


山西省側からは滝に接近できる。水の勢いがスゴイので近寄ると怖い。

■壺口について■
壺口瀑布は陜西省と山西省の省境にある滝です。しかも流れ落ちているのは黄河の水です。落差は20mしかなく、大したことありません。でも、黄河のチョコレート色の水が圧倒的な勢いで途切れなく流れ落ちる景観は一見の価値があります。どろどろとした水はまるで溶鉱炉から流れ出る鉄の様に、ゆっくりと落ちて行きます。いつまで眺めていても飽きません。
この滝は中国の50元札の裏側に印刷されているるのですが、それほど有名ではありません。観光客の数もまだそう多くはありません。やはり交通 の便が悪いことが大きな理由でしょう。


■見所■
この滝は陜西省と山西省の省境にあるので、ちょっと厄介です。というのも両方の省でそれぞれに入場料を徴収するし、交通 は別々だし、ホテルも両側にあるし、橋は一カ所しかなくて、滝からは4km離れているからです。
風景はどちらかといえば山西省側からの方が良いでしょう。しかし、ここには滝しか見る物はありません。だから長居は無用です。滝以外に見るとしたらヤオトン(崖をくり抜いて作ったこの辺りの住居)とか黄河くらいでしょうか。近くに町があるわけではないので食事とか買い物には不自由します。そういう意味では本当の中国の田舎の生活をかいま見る事が出来る場所と言うこともできます。黄河に向かってそそり立つ山の向こうには小さな村があるらしく、人が歩いて山を越えるのを見かけました。そういう村を探索できたら面 白いかもしれません。

■交通■
交通は不便です。西安から行くなら宜県までのバスが1日1本、延安から宜県までなら1時間に1本くらいあります。宜県から壺口へはバスが1日5本くらいあるようですが、タクシーで行ってもそれほど高くはないです。
山西省方面からなら、臨汾から吉県までバスが沢山あります。吉県で下りて、そこから壺口または宜県行きのバスを探してください。
帰り道ですが、壺口始発のバスはありません。宜県-吉県のバスに乗ってどちらかの町に行ってください。宜県から西安には一日1本バスがあります。また吉県からは臨汾行きのバスが沢山あります。臨汾行きのバスに乗ると襄汾という町を通 ります。前もってバスの車掌に言っておけば交差点で下ろしてくれるので、そこで運城行きのバスを拾うことが出来ます。
延安-宜県は4時間。 宜県-壺口は1時間、壺口-吉県は2時間。吉県-襄汾は3時間。襄汾から運城までは2時間です。 これは私の走ったルートです。さらに運城から西安は4時間なので朝、壺口を朝出ればその日の内に西安に着けます。
ちなみに延安発壺口行きのバスもあり、私もそれに乗ったのですが、結局 宜県で下ろされてしまいました。「客がいないのでここで終点」と言われてしまいました。でもノープロブレム。バスを降りるとちゃんとタクシーが待っていて、壺口の滝まで連れていってくれました。
タクシー代は払うつもりは無かったのですが「入場料が25元するんだけど、それ+5元で良いわ」と運ちゃんに言われて素直に30元払っちゃいました。後で壺口の山西省側にも行ってみたのですがその時のタクシーの運転手も「入場料25元だけど、それ+5元で良いわ」と言うので払いました。ようするに運転手に入場料込みで30元を払い、運転手は入場料分を着服している訳です。勿論入場する時に切符の検査がありますが、そこは運転手がうまいこといってフリーパスになっちゃうわけです。
運ちゃんと切符売場が結託してえらい汚い商売してますが、いつまで続くかはわかりません。


■宿■
陜西省側に立派なホテルがあります。観瀑舫酒店は一泊320元。高いですが設備は完璧、滝も目の前にあります。しかし、壺口の中心地までは4kmありちょっと不便です。
山西省側には壺口賓館というのがあり、一泊180元〜。また近くにはレストランやホテルが何軒かあります。