竜門(Longmen)2001.1(龍門)

 
山楽堂でじっと座っていたじいさん。もしかしたら観光客が盗みなど働かないよう番をしてたのかもしれない。そんな心配はないのだが。


孫氏宗祠とその入場券を売るじいさん。ヒマなので僕の一挙手一投足を見守っていた。そのため勝手にカメラにフレームインしてきた。


寂れまくった耶蘇教会。


義門。村の中心に位置している。石畳の苔が良い感じだった。


ほとんどの家が壊れかかっている。大改装の手が入るのは時間の問題か?

■竜門について■
あまり知られてはいないですが、一応観光地という事になっていて、古い屋敷が保存されているそうです。
村の中の細い路地を適当な方向に歩いていると「山楽堂」という看板の掛かった古い家があったので、ここがその古い屋敷だなと思ってずかずか中に入ってみました。かなり使い込んだ家すが、鍋やヤカンやテレビや寝台があって、しかも広間には爺さんが座ってくつろいでいました。どこからどう見ても普通 の民家でした。
じいさんに「ここは参観しても良いのですか?」と聞くと、黙ってうなずくだけで動こうとしないので、こちらも黙って参観して、ついでにじいさんの写 真も撮ってきました。
なんとも肩の力の抜けた観光地です。
村を一回り歩いて、バス乗り場付近をよく見ると、「入場券はここで買ってください」という表示もあったのでやっぱり観光地なことは確かです。「入場券ください」というと、「ここで買うと20元だけど、中で買えば10元で良い」と言われ大混乱。もう村を一回りしてきたのに、どこで入場券が必要なんだろう?全く観光客などこない観光地なので、みんなたるんでいます。もっとも私が行ったのは1月で、しかも小雨と極寒の中だったので、特に観光客がいなかっただけかもしれません。
しかしながら、杭州から60km、日帰りで行けるのでかなりお薦め出来る所だと思います。上海近郊には周庄などで古い村が保存されていますが、あまりに観光地化され過ぎちゃって面 白味がありません。ここなら土産物屋は1軒もないし、普通の人々の生活に触れられます。


■見所■
村の入り口にある切符売り場から鉄塔に向かって歩き、2本鉄塔がある所を左に曲がってしばらく歩くと「孫氏宗祠」というのがあります。ここがこの村の最大の見所らしく、中を見るのに10元かかります。じいさんが暇そうに来るあてもないお客さんを待っています。中は面 白くも何ともないです。
この村は三国志の呉の孫権の子孫が暮らす村として有名で、村人の90%が孫という氏なのだそうです。その孫家の先祖を祀った所が 「孫氏宗祠」です。
ここから先は家の壁に矢印が書いてあるのでそれに従って歩くと効率よく村を一周できるようになっています。但し、矢印が消されてしまった所もあり、結局迷子になってしまいました。
見所としては、先ほど書いた古い民家の「 山楽堂」、明時代に作られた「義門」などで、他にも沢山の古い民家が建ち並んでいました。「耶蘇(キリスト)教会」までありました。
村の中をダラダラ歩いているとなかなか面白いです。


■交通■
竜門村は富陽という町の郊外に位置しています。杭州からまず富陽に向かいます。バスは杭州東ターミナルの近くの停車場から出ています。東ターミナルの切符売り場に案内図があるのでそれをみて行って下さい。歩いて5分くらいです。
富陽行きバスは30分から1時間に1本くらいの割合でありますが、40kmしか離れていないのに1時間半もかかります。もっと早いバスもありますがどこから出発しているかわかりません。
バスは富陽の新ターミナルに着きます。ここからバスか人力車で南ターミナルへ移動(人力車で10元・30分近くかかった)してください 。南ターミナルは近郊バス専用で、ここから竜門経由上官行きのバスは頻発しているので、これに乗って40分。行く手の左側に小さな塔が見えたら間もなく竜門です。橋の所で下りて下さい。目の前に入場券売場があります。
帰りは道ばたで手を挙げればバスが止まりますのでそれで富陽へ。杭州行きのバスは新ターミナルからしかありません。早いバス(中巴)と遅いバス (大客)があるので早い方に乗れば 1時間弱で杭州到着です。

■宿■
竜門の入場券売場が旅行会社とホテルを兼営してます。しかし、外人が泊まれるかどうかは不明。富陽なら泊まれます。