長編ルポ・パンダ基地 Part-2●1999成都
 


パンダの活動時間は主に朝である。遅い時間に見に行くと眠りこけている所しか見られない。だからこの日、筆者は早起きして、貸自転車屋の開店と同時に自転車を借りて、休みなしでこいで来たのだ。その甲斐はあったと思う。だらだらしている奴等も多かったが、子供パンダは元気に遊び回っていた。いや、元気に朝練に励んでいた。

下の写真がその子供パンダである。子供だというのに既にこんなにも厳しい訓練を行っているのだ

障害物に登ったり、降りたり、これは登攀訓練と見受けられる。

こうした厳しい訓練の合間にも安らぎの一時が存在する。それがこれだ。

訓練を終えたパンダが入浴をしている。
激しく汗をかいた後のくつろぎの時間だ。

パンダ基地。彼等の目的は何か?世界征服か?我々人間が油断している間にも、パンダ達は明日の野望のため、たゆまぬ 努力を重ねているのである。

余談だが、パンダ基地にはレッサーパンダもいる。その住居を通り掛かった時、レッサーパンダ舎の飼育員が私に声を掛けてきた。
「中にレッサーパンダの赤ちゃんが居るんだけど、抱いてみたくない?今なら30元で抱かせてあげるよ。どう?写 真も撮れるよ」
これを聞いた私は勿論、迷うことなく抱かせてもらったのである。

これはパンダ基地の資金集めなのだろうか?それとも飼育員のアルバイトだろうか?いずれにせよ、こうしてパンダの野望は着々と進行してゆくのであった。