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カンボジアとタイの国境まで15km。北に向かいます。朝からとても強い北風が吹き、道は急な上り坂です。風に押し戻されなかなか前に進めません。急な坂を自転車を押して進み。峠に到着するとそこには場違いなほど立派なカジノ・ホテルが建っていました。そのホテルのすぐそばにはポル・ポトの墓があります。

カンボジアの大虐殺の首謀者であるポル・ポトは長きにわたりこの山の中に隠れていたそうです。今はカジノが建ち、周囲は開発されていますが、数十年前はジャングルの中だったのでしょう。そのポル・ポトの墓は、案内板がなければ見落とすほど粗末な物で、カジノに見下ろされるように残されています。一応観光地になっていて入場料２ドル取られました。
ポル・ポトの墓から100メートル程でタイとの国境に到着です。「これが？」と思えるほどシンプルな国境で、かつて経験したことがないほど簡単に越境しました。

タイ側に渡ると、そこには何もありません。缶コーヒーでも買おうと思っていたのですが、売店一つありません。国境から15km以上走ってやっと缶コーヒーにありつきました。
ときおり素敵な風景と出会いながら進みます。

強い向かい風でしたが、夕方に目的地の町に到着しました。地図にも載っていない町なのですが、思いの外賑やかで驚きました。前もって調べてあったのですが、ここにはドイツ人経営の宿もあります。こんな田舎にどうしてドイツ人が宿を作ったのか不思議でなりませんが、どうやらこんな田舎町にも外国人は住んでるようで、夜には宿に併設されたレストランが外国人で賑わっていました。ちょっと疎外感を味わいながら、トムヤムクムを食べました。

今日の走行距離：98km
今日のトムヤムクン：150B（600円弱）